フィンランドウィーク


本セミナーは、様々な立場から、次世代を担う若者に必要な力をつけるための教育とは何か、我々大人全員が何をすべきかを考え、そのことを実践していくための環境づくりのきっかけとすることを目的として開催いたしました。
国際化・情報化が急速に進み、次代の読めないなか日本の将来を担う若者にはどのような能力が必要となり、それを育成するために我々大人は何をすべきなのでしょうか。
産業界と連携する教育活動(アントレプレナーシップ教育)において高い実績を持っておられるKaisa Isotalo(カイサ・イソタロ)校長に、フィンランドの高い学力の背景にある多様な要因についてなど、実践的な内容のご講演をいただきました。
座談会では、アントレプレナーシップ教育を実践されている学校の先生方に、地域との連携で成果を挙げている取組などについてご紹介いただきました。
お忙しい中ご参加くださいました皆様、誠に有難うございました。

 

カイサ・イソタロ氏 (フィンランド・セイナヨキ中学校校長)
1984年ヘルシンキ大学教育学修士終了後、職業訓練校や教員研修センターを経て、1985年から中学校の家庭科教師。1995年にはバーサ市カリキュラム専門委員、1997年にバーサ大学生涯教育センターのプロジェクトリーダーとして、アントレプレナーシップ教育を先駆的に推進。1999年より現職に就き、地域を巻き込んだ学校改革で成果を収める。2003年教員としては初の南オストロボスニア地域のイノベーション賞を受賞。EUプロジェクトにも多数参加し、国内外で実績をあげている。家庭科の教科書の著書多数。

 

 京都 ■ 
京都EDOS(えーどす)会
 日  時: 9月7日(金) 14:00-17:00
 会  場: ひと・まち交流館京都 3F 第4会議室 (京都市河原町五条下る東側)
 参加費: 3,000円
 主  催: 特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センター
 後  援: フィンランド大使館、フィンランドセンター、京都市教育委員会、大阪府教育委員会
       兵庫県教育委員会、大阪市教育委員会、全国中学校進路指導協議会

14:00-14:10 主催者挨拶

14:10-15:30 講演 「人に投資する国フィンランドの教育について」
          Kaisa Isotalo(Seinajoki中学校 校長)

     
1979年、「すべての若者が教育的ゴールに達成することを目標とされ行われたフィンランドの学校システムにおける大きな改革、そしてそれにより発生した問題についてのお話から始まり、1994年アントレプレナー教育がフィンランドのカリキュラムに入り、日本でも注目される成果をあげる現在に至るまでの実践例を、その目的とともにお話いただきました。フィンランドでは、学校独自で決められることも多く、教育的権限のシステム構造も、日本と大きく違いました。
「アントレプレナーシップ教育は、子どもたちが社会の一員として参加してゆくために必要な能力・資質を育てるための教育。それには子ども自身に責任を持たせることが必要」。
イソタロ先生の学校では、地域のショッピングセンターや地元新聞社、福祉協会、他の学校など多くの組織と、共同活動を実践しているそうです。


15:40-17:00 座談会「体験者達は語る」
           Kaisa Isotalo(Seinajoki中学校 校長)
           長者善高(京都市立修学院中学校 校長)
           橋本雅子(京都教育大学附属京都中学校 副校長)
           松本明子(大阪初芝学園初芝堺中学校 教頭)

 
各学校の先生方から、自校での取り組み、アントレ教育の具体的実践例や成果、今後の展望などについてお話いただきました。指導者自身が学ぶ苦労を経て、「生徒自身が主体的に動くことを前提としたアントレ授業を通し、様々なことに対する積極的姿勢がみられるようになってきた」「地元企業や地域住民が学校の取り組みを認識し始めたため、今後更なる展開が期待できる」。

ご参加いただいた方から、「たいへん参考になった」と好評をいただきながらも、「少し時間が短かった。もっと聴きたかった」との声もあり、アントレプレナーシップ教育への関心の高さや、実践に対する模索の姿勢を伺えました。

■ 東京 
 日  時: 9月8日(土) 14:00-17:00
 会  場: Esta虎ノ門 B1F ルームA (東京都港区虎ノ門1-1-21 新虎ノ門実業会館) 
 参加費: 1,000円(資料代)
 主  催: 特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センター
 協  賛: フェニックスアソシエイツ株式会社
 後  援: フィンランド大使館、フィンランドセンター、全国中学校進路指導協議会  他 申請中
 
 14:00-14:10 主催者挨拶

 14:10-15:10 講演 「人に投資する国フィンランドの教育について」
              Kaisa Isotalo(Seinajoki中学校 校長)

 
東京は企業にご所属の方の参加が多く、社会全体で若者を育てるフィンランドの教育について、非常に興味をもって聴いていただけました。


 15:15-16:30 ざっくばらんな座談会 「地域と連携でアントレプレナーシップを育てる」 
              Kaisa Isotalo(Seinajoki中学校 校長)
              大嶺せい子(三鷹市立第二中学校 校長)
              兼本雅章(共愛学園前橋国際大学 准教授)

自校での取り組み、アントレ的教育の具体的実践例や成果、今後の展望などについてお話いただきました。とくに地域(地元企業)との連携による活動を中心にご紹介いただきました。

 
兼本先生(左)から、学生・生徒が経営するバーチャル・カンパニーで開発した商品が、地元企業との連携によって際に商品化されるまでの実例を紹介していただきました。
大嶺先生(右)からは、三鷹市の小中一貫教育の特色、コミュニティスクールの構想と実践についてお話いただきました。地域で一緒に子どもを育てることで、児童・生徒の精神的安定、教師の授業変化等の成果、またより開かれた授業についての課題等、新しい取り組みへのチャレンジを感じました。

皆様のご支援のおかげで、京都会場・東京会場ともに大変好評をいただきました。企業人・学校関係者・行政・学生、様々な立場からのご参加があり、参加者数も予定を上回り、フィンランド教育の注目の高さや“必要な教育”を皆で考えることの重要性を改めて認識いたしました。

■ 大阪 ■ 
初芝子育て大学
日 時: 9月9日(日)14:00-16:00
場 所: 学校法人大阪初芝学園 初芝堺中学校(大阪府堺市西野194-1)
主 催: 学校法人大阪初芝学園 初芝堺中学校
内 容: 講演「子供の能力を伸ばすフィンランドの教育」(逐次通訳)
       講師: Kaisa Isotalo(Seinajoki中学校 校長)


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